エネルギーマネジメント
電力市場の価格予測技術を用いた系統用蓄電池運用の最適化
概要
系統用蓄電池事業に参入し、スポット市場価格等の電力市場(卸電力市場・需給調整市場・容量市場)の価格予測を踏まえて蓄電池の運用を最適化することで、電力系統の需給バランス改善に貢献します。
背景
近年急速に普及が進む再生可能エネルギー電源は出力が不安定であり、電力系統全体の需給バランスを乱してしまう事が問題視されています。
これを解消するためには、需給バランスに応じた発電所出力の調整や需要の増減が必要であり、このような調整用のリソースを効率的に確保するため各種電力市場が開設されています。
大阪ガスは系統用蓄電池事業へ参入しており、機械学習モデルを用いてスポット市場等の市場価格を予測し、蓄電池の運用計画を最適化することで、各種電力市場との取引による収益性の向上と系統安定化を両立いたします。
系統用蓄電池事業のイメージ
予測技術の活用事例
予測技術の活用事例として、蓄電池を用いた卸電力市場でのアービトラージ、および需給調整市場での取引をご説明します。
前提として、卸電力市場の一つであるスポット市場では、30分コマごとに決められた市場価格で電力が取引されており、この価格は時間帯ごとの需要と供給のバランスに応じて変動します。蓄電池等の設備があれば、市場価格の変動に応じた充放電によって差額から収益を得る事ができ、これをアービトラージ取引とよびます。
また、需給調整市場ではあらかじめ約定された時間帯と出力で蓄電池を放電させることで、市場価格に応じて変動する取引単価で収益を得る事ができます。
アービトラージと需給調整市場をあわせて収益を最大化する場合、市場価格の変動に応じて充放電タイミング/出力等の運用計画を細かく調整する必要があり、高精度のスポット市場価格予測を活用することで、これを最適化することができます。
蓄電池運用計画の最適化
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