大阪ガスは、京都大学さま、NJSさま、大阪市さまと共同で、下水処理場で発生するバイオガスを活用したバイオメタネーションのフィールド試験を2022年度中に開始します。
◆メタネーションについて
メタネーションは、CO2と水素から都市ガスの主成分であるメタンを合成する技術で、そのうちバイオメタネーションは、微生物による生物反応を用いてメタンを合成する技術です。合成メタンは、都市ガスの既存のインフラやお客さま先のガス機器をそのまま利用でき、電化が難しいような分野への展開も可能。また、CO2をリサイクルし、再生エネ由来の水素と組み合わせることで、将来の都市ガスのカーボンニュートラル化に貢献できます!
◆メタネーションとバイオガスの関係
都市ガス業界は、メタネーションの実用化やバイオガスの普及促進などにより、2030年にガスのカーボンニュートラル化率5%以上を実現することを目指しています。そこで大阪ガスは、バイオガス内に未利用のCO2が約40%含まれることに着目し、バイオガスを活用したメタネーション技術の開発を進めてきました。
◆下水処理場でのフィールド試験
本フィールド試験は、大阪市の海老江下水処理場で行う予定です。2022年度には、1つの小規模な試験装置の中で”下水汚泥のバイオガス化”に加え、さらに”バイオガス中のCO2と水素をメタン合成”するバイオメタネーションを行います。また、2023年度には、将来の廃棄バイオプラスチック活用を視野に、乳酸(廃プラスチックの分解物)を用いてバイオガスの発生量を増やすフィールド試験も行います。
大阪ガスは、「Daigasグループ カーボンニュートラルビジョン」のもと、地域の未利用バイオマス資源を活用したエネルギーの地産地消に貢献するべく、下水処理場でのバイオメタネーション実用化や得られたメタンを都市ガスに導入することなどを視野に検討を進めてまいります。