発電技術
バイオマス発電所の開発
概要
バイオマス発電は、製材時に発生する木くずなど「バイオマス」と呼ばれる植物由来の資源を燃料とした発電方式です。バイオマス発電所の開発により発電用途の化石燃料の使用を削減することができます。
大阪ガスはこれまでに積み重ねた火力発電の計画・建設・運用に関する経験を活用して、環境面・運用面でより競争力の高い発電所の建設に取り組んでいます。
発電所仕様検討を通じた環境性・競争力の向上
バイオマス発電所の効率・信頼性を高め、事業トータルの競争力を向上させた事例として、以下のような取り組みがあります。
-発電所の運転パターン・燃料物流の最適化により、十分な燃料供給信頼性を確保しつつ、
燃料貯蔵サイロの小型化を実現。
-蒸気タービンに、発電効率で優れる「2車室型」を採用。
発電所のヒートバランス、実績、製造品質管理、サポート体制などを調査し、
技術的に採用可能であることを評価。
-バイオマス燃料を所内輸送するコンベアとして、「チェーンコンベア」を採用。
運用中の信頼性を向上しつつ、メンテナンスの手間を軽減。
(左図) バイオマス燃料の例(ウッドペレット) (右図) バイオマス専焼ボイラ(CFB)の概念図
建設工事の状況
投資意思決定が完了した発電所建設プロジェクトは、当社グループの発電事業会社であるDaigas G&P Solution(DGPS)社が建設工事~運用を確実に実施します。
当社グループのバイオマス発電の取組みは、愛知県にある「名古屋発電所」からスタートしました。既設の石炭火力発電所を改修、発電に使う燃料の5%(熱量比)をバイオマスに転換し、 2015年3月から運用を開始しました。さらに、バイオマス燃料への転換率(混焼率)を30%(同)まで高めた「名古屋第二発電所」を名古屋発電所に隣接して新設し、2017年9月から営業運転を行っています。
現在千葉県で、当社初のバイオマス専焼発電所となる「袖ケ浦バイオマス発電所」の建設工事を進めています。2019年に建設工事がスタートし、当社グループからは約10名のエンジニアが現地常駐し、工事監理にあたっています。発電所建設メーカーと協力した品質検査、工事現場の安全管理、関連法規を遵守するコンプライアンス活動などに取り組んでいます。建設工事は着実に進んでおり、2022年の営業運転開始に向けた据付工事・試運転が現在進捗中です。
兵庫県でも、バイオマス専焼の「広畑バイオマス発電所」の建設を進めています。2021年に現地工事に着手、当社グループのエンジニアが建設現場に常駐して、これまで培ったバイオマス発電所の建設ノウハウを活用し、2023年の竣工に向け無事故無災害で工事を進めています。
(袖ヶ浦と広畑の建設状況は2021/12現在)
バイオマス発電所を含む当社グループの発電事業全般については、以下のDGPS社のウェブサイトもご参照ください。
https://www.daigasgps.co.jp/
(左図)バイオマスの荷役状況(名古屋第二) (右図)バイオマス発電所建設現場全景(袖ヶ浦)
発電所完成予想図(広畑)
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