Daigas Group 大阪ガスグループは、Daigasグループへ。

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Daigasグループのマテリアリティ

Daigasグループの重要課題(マテリアリティ)

Daigasグループは、2024年3月に「Daigasグループ中期経営計画2026『Connecting Ambitious Dreams』」を公表しました。前中期経営計画(2021-2023年度)や気候変動対策の取り組み進捗状況、事業環境の変化、社会からの要請を踏まえ、「中期経営計画2026」策定に際してマテリアリティの見直しと指標設定を実施しました。

■ 特定したマテリアリティと関連するSDGs

特定したマテリアリティと関連するSDGs

マテリアリティ特定プロセス

マテリアリティ策定においては、GRIスタンダードが示す手順等を参考にしました。「項目別スタンダード(200、300、400シリーズ)」のマテリアルな項目(経済、環境、社会)を参考に、「社会・環境へのインパクト」「自社グループの将来の財務インパクト」を踏まえて特定しました。特定したマテリアリティは、ESG推進委員会、ESG推進会議での議論を経て中期経営計画とともに取締役会にて承認され、各KPIについては今後PDCA を回しながら、経年で報告していきます。

■ 「中期経営計画2026」策定時のマテリアリティ特定プロセス

マテリアリティ特定プロセス

■ サステナビリティ経営におけるリスクと機会の認識とマテリアリティ

事業環境の変化と課題認識 リスク 機会 マテリアリティ
  • ● 気候変動
    • ▶︎ 脱炭素潮流の加速
    • ▶︎ トランジションエネルギーとして天然ガスの位置づけの高まり
    • ▶︎ CO2削減
    • ▶︎ エネルギーシステムの転換
    • ▶︎ 技術革新
    • ▶︎ TNFDへの対応
  • • カーボンニュートラルにかかわる国際的なルールや規制による事業計画への影響
  • • 事業適地確保・競争の激化
  • • 天然ガスのグローバルでの普及拡大・高度利用の推進
  • • e-メタン・水素など新エネルギー開発
  • • 既存機器・インフラを活用したシームレスなエネルギーのカーボンニュートラル化事業の推進
  • • カーボンニュートラル関連技術・サービスの開発
エネルギーのカーボンニュートラル化
  • ● エネルギーセキュリティ
    • ▶︎ 地政学的なリスクの高まりへの備え
    • ▶︎ エネルギー製造・供給設備の安全・安心な管理・運用
  • • 燃料・資材等の調達の困難化
  • • 自然災害に伴う設備修繕や対策費の増加
  • • 災害・事故による供給支障
  • • 災害に強いインフラ形成・商品開発による需要の拡大
  • • 地域との災害対策ノウハウの共有と連携による持続可能な事業基盤を継続
お客さまと社会のレジリエンス向上
  • ● 価値観の多様化
    • ▶︎ デジタル社会への移行
    • ▶︎ 多様な手法によるお客さまとの接点創出
  • • お客さまの意識の変化
  • • DX推進の遅延
  • • 既存ビジネスモデルの陳腐化
  • • 生産性向上・新規参入等による競争の激化
  • • DX推進による業務効率化と生産性向上
  • • 業務改革・行動変容による新規ビジネス創出力の強化
  • • 新規事業、新サービス創出への組織風土・体制の強化
お客さまの価値観に寄り添う先進的で多様なソリューションの共創
  • ● 人口構造の変化
    • ▶︎ 事業の多軸・多様化
    • ▶︎ 人材不足、労働観の多様化
    • ▶︎ 人材育成
    • ▶︎ 従業員のやりがい・やる気向上
  • • 業務の担い手不足
  • • 次世代の確保・育成への対策増加
  • • 多様な人材活用によるイノベーション推進
  • • アウトプットの最大化
従業員と企業が共鳴し高め合う環境づくり
  • ● ESG経営への関心・要請の高まり
    • ▶︎ コーポレート・ガバナンス
    • ▶︎ コンプライアンスの徹底
    • ▶︎ 人権デュー・ディリジェンス
    • ▶︎ 循環型社会の形成
    • ▶︎ 地域社会への貢献
    • ▶︎ サプライチェーン・マネジメント
  • • 法令・規制の強化・改廃
  • • ステークホルダーからの信頼失墜
  • • 訴訟や取引停止等による事業継続への支障
  • • 資金調達の難化
  • • コーポレート・ガバナンスの強化
  • • コンプライアンスの強化
  • • 地域社会の発展によるグループ事業収益の安定化
健全でしなやかな経営基盤の維持・向上

従来のマテリアリティとの変更点

「中期経営計画2026」では、マテリアリティを「エネルギーのカーボンニュートラル化」「お客さまと社会のレジリエンス向上」「お客さまの価値観に寄り添う先進的で多様なソリューションの共創」「従業員と企業が共鳴し高め合う環境づくり」「健全でしなやかな経営基盤の維持・向上」として特定し、経営戦略との連動性を高め、「ミライ価値の共創」「従業員の輝き向上」「経営基盤の進化」の実現に資する取り組みを推進していきます。

■ 従来のマテリアリティとの変更点

従来(2021-2023年度) 新規(2024年度以降)
重要課題
(マテリアリティ)
指標 重要課題
(マテリアリティ)
指標 変更点
気候変動 天然ガスの高度利用と環境商材の普及 CO2排出削減貢献量(2016年度基準) エネルギーのカーボンニュートラル化 CO2排出削減貢献量(2016年度基準) 従来指標を継続
クリーンなエネルギーの提供と再生可能エネルギーバリューチェーンの拡大 再生可能エネルギー普及貢献量 再生可能エネルギー普及貢献量 従来指標を継続
再生可能エネルギー電源比率 再生可能エネルギー電源比率 従来指標を継続
グループのCO2排出量の削減 グループのCO2排出量 グループCO2排出量 従来指標を継続
自社オフィス・社用車CO2削減率 新規設定
eーメタン社会実装の推進 新規設定
メタネーション技術開発の推進 新規設定
顧客の安全衛生 安全性・品質レベルの維持 重大事故件数 お客さまと社会のレジリエンス向上 重大事故および自社起因の重大供給支障件数 バウンダリーを変更
サービスの安定供給(エネルギーレジリエンス) エネルギー供給のレジリエンス向上 強靭な設備形成 強靭な設備形成 従来指標を継続
顧客基盤の維持・拡大 顧客基盤の維持・拡大 お客さまアカウント数 お客さまの価値観に寄り添う先進的で多様なソリューションの共創 お客さまアカウント数 従来指標を継続
顧客満足・サービス品質の向上 カスタマーリレーションシップマネジメントの取り組み お客さま満足度 お客さま満足度 従来指標を継続
イノベーションの推進 新規設定
ダイバーシティ&インクルージョン ダイバーシティ&インクルージョンの実現 女性の管理職昇格比率、女性の総合職採用比率 従業員と企業が共鳴し高め合う環境づくり 女性管理職昇格比率 従来指標を継続
女性総合職採用比率 従来指標を継続
従業員エンゲージメント 働きがいのある職場づくり 従業員意識調査 ワークエンゲージメントスコア 調査内容を変更
従業員の能力開発 従業員1人当たりの年間研修時間 マテリアリティ指標設定は廃止し、人材戦略目標として設定
新卒・キャリア採用(総合職)合計数 新規設定
次世代経営人材の準備率 新規設定
ダイバーシティ&インクルージョン ダイバーシティ&インクルージョンの実現 女性の役員比率・取締役比率 健全でしなやかな経営基盤の維持・向上 女性取締役比率 従来指標からバウンダリーを変更
コンプライアンス グループコンプライアンスの推進 重大な法令違反件数 重大な法令違反件数 従来指標を継続
DX中核スタッフ人材の確保 新規設定
サプライチェーンマネジメント 責任あるサプライチェーンの構築 適切な新規サプライヤー比率 人権の尊重 従来指標からバウンダリーを変更
地域コミュニティとの共生 地域とのコミュニケーション 行政活動(まちづくり構想等)への参画数 地域コミュニティへの貢献 従来指標からバウンダリーを変更
地域との共創回数
LBS事業の持続的成長 新規設定

■ 重要と考える理由

マテリアリティ 重要と考える理由
エネルギーのカーボンニュートラル化
  • • 当社グループは、天然ガスを主要な原料・燃料としてエネルギー事業を営んでおり、気候変動に関するリスクと機会を認識しています。
  • • 大きなリスクとして、海面上昇や局地的な異常気象の発生等による台風や大雨などの自然災害は、製造・供給設備などに損害をもたらす可能性があります。また今後、国内での炭素税導入や税率の大幅な引き上げが行われた場合や、顧客の非化石燃料への転向意向が高まれば、事業へ影響を与える可能性があります。
  • • 一方で、エネルギーのカーボンニュートラル化を目指し、再生可能エネルギーやカーボンニュートラル化技術の開発・普及を促進すれば、当社グループにとって大きな機会になる可能性があります。
  • • また、当社グループのエネルギー事業は地域の雇用創出や投資、技能開発とともに経済発展に貢献している一方で、生物多様性の損失、土壌・水・大気の汚染への対策、人権の尊重、労働安全の確保など、社会・環境面での対応が不可欠と考え、対応を進めています。
お客さまと社会のレジリエンス向上
  • • お客さまの生活や様々な事業の維持・継続につながるエネルギーの安定供給は、当社グループ事業の最優先の責務であり、事業の根幹と認識しています。
  • • 地政学的なリスクの高まりや自然災害によるオペレーションの不備や設備トラブルが起きると、当社グループ事業以外の市場や暮らしに大きな影響を与える可能性があります。
  • • 計画的な設備更新や導管網整備の継続による災害に強いインフラ形成や技術開発の促進は地域社会の持続可能性を高めると考えます。
お客さまの価値観に寄り添う
先進的で多様なソリューションの共創
  • • グループ事業の持続的な成長には、多様化するお客さまの価値観に寄り添い、グローバルな社会課題を解決できる先進的で多様なソリューションの共創が不可欠と考えています。
  • • 市場競争力を高めるため、DXによる付加価値の追求や新領域でのビジネス創出への投資が必要と考えています。
  • • また、従業員の業務改革や行動変容を促す組織風土・体制の強化が重要と考え、取り組みを進めます。
従業員と企業が共鳴し
高め合う環境づくり
  • • 労働人口の減少や人材の流動化、労働観の多様化等、急速に変化するビジネス環境において、当社グループでは事業ポートフォリオ経営を進めており、事業の多軸化に よって成長を続ける戦略を描いています。
  • • 今後も持続的成長を実現するためには、人的資本への取り組みを一層強化することが必要と認識しており、多様で専門性の高い人材を獲得し育成すること、事業運営に適う配置の実現と従業員個人の満足度向上を両立する適所適材を実現すること、従業員のやりがい・やる気が向上する環境づくりと全体のアウトプット最大化の双方の実現が必要と考えています。
健全でしなやかな
経営基盤の維持・向上
  • • 不確実性が高まり、先が見えない環境下でも、当社グループがステークホルダーから得てきた信頼と期待に応え続け、各重点課題への対応を確実に進めることが、サプライチェーンや地域社会全体の発展につながると認識しています。
  • • 法令遵守にとどまらず、当社グループ事業にかかわるステークホルダーの安全、健康、雇用・労働環境等を含む人権の尊重、コーポレート・ガバナンス体制の強化に取り組むことで、健全で持続可能な経営基盤の維持・向上ができると考えます。
  • • 当社グループの事業戦略の確実な遂行や業務改革、また、エネルギー事業分野以外においてもさらなる成長を図るためには、牽引するDX中核スタッフ層の確保が必要と考えます。

外部有識者コメント(2024年)
「Daigasグループのマテリアリティ特定について」

ロイドレジスタージャパン株式会社 現「LRQAサステナビリティ株式会社」 代表取締役 冨田 秀実 氏

一般社団法人 サステナビリティ経営研究所
代表理事
冨田 秀実

今回のマテリアリティ特定では、前回の中期経営計画策定時(2020年度)に行ったマテリアリティ特定と大きなプロセス上の変更はないものの、2050年のカーボンニュートラル実現を目指して2021年1月に公表した「カーボンニュートラルビジョン」等の中長期的な目標も加味したうえで特定が行われ、戦略との関連性が明確になったと言えます。また、前回同様、財務インパクトと社会環境インパクトの両方を考慮するいわゆるダブルマテリアリティの考え方が取り入れられており、特に社会環境的なインパクトの大きいインフラ系の事業を抱える同社としては適切なアプローチと言えるでしょう。
今回特定されたマテリアリティは、数を集約し、大きな方向性を示す形となり「中期経営計画2026」の重点戦略「3つの約束」との連動が明確に示されています。また、マテリアリティと連動するKPIに関しては、中期経営計画の目標年度である2026年が意識される形で、財務とサステナビリティの統合化がより進んだと考えられます。一部の目標に関しては定性的なものもありますが、今後はこうした目標に関してもアカウンタビリティの向上に努め、さらにブラッシュアップしてゆかれることを期待します。

マテリアリティの見直しサイクル

KPIに対する活動報告


トップコミットメント カーボンニュートラルビジョン/
エネルギートランジション2030
サステナビリティレポート
ダウンロード
統合報告書ダウンロード
経営計画
経営計画資料 長期経営ビジョン2030/
中期経営計画2026
Daigasグループの価値観
Daigasグループの価値観 企業理念 企業行動憲章 企業行動基準 私たちの宣言 各方針
サステナビリティ
マネジメント
推進体制 マテリアリティ ステークホルダー
エンゲージメント
価値共創の歩み 価値創造プロセス
E:環境
E:環境 環境マネジメント Daigasグループ環境方針 (参考情報)環境会計の
集計方法について
(参考情報)環境経営効率 バリューチェーンにおける
環境影響
環境目標 気候変動対策 (参考情報)CO2排出量
削減効果の評価
TCFD提言に基づく情報開示
-リスクと機会の認識と対応-
資源循環社会への貢献 (参考情報)
資源循環に関するデータ推移
(参考情報)土壌・地下水の
保全 調査結果公表リスト
生物多様性 Daigasグループ生物多様性方針 環境技術開発
S:社会
S:社会 イノベーション・マネジメント
DXによる事業変革/研究開発・知的財産/新規事業創出
人材マネジメント/人材戦略目標 人材育成 DE&I
(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)
Daigasグループ
ダイバーシティ推進方針
ワーク・ライフ・バランス 労働安全衛生 Daigasグループの健康経営 従業員と会社の
コミュニケーション
人権
バリューチェーンを通じた人権の尊重/人権デュー・ディリジェンス/人権啓発活動
Daigasグループ人権方針 サプライチェーン・マネジメント Daigasグループ調達方針 (参考情報)主なエネルギー
バリューチェーンが
社会に与える影響
顧客の安全衛生 顧客満足 コミュニティ
地域共創活動/公益財団活動
G:ガバナンス
G:ガバナンス コーポレート・ガバナンス 社外取締役メッセージ コンプライアンス お取引先の方などからの
相談・報告
情報セキュリティ 個人情報保護
持続可能な開発目標(SDGs)
への取り組み
社外からの評価 イニシアチブ参加
ESGデータ集
第三者検証 環境パフォーマンスデータ 社会データ ガバナンスデータ
ガイドライン対照表
GRIスタンダード対照表 SASB対照表 環境報告ガイドライン対照表 TCFD提言対照表
トランジションファイナンス サステナビリティ
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